筋肉貯金のコンセプトは「筋肉と健康にフォーカスした、自分の家のそばにもこんなステーキ屋さんがあったらいいなと誰もが思ってもらえる、地域社会に愛され、地域社会から必要とされるステーキハウスです。」
私はこのステーキ事業の店舗名を「筋肉貯金 1号」とした。1号店ではなく1号にしたのには理由があります。それは多くの人にこの事業に参画してもらいたいと思っているからです。店舗数ではなく事業に参画してくれる人の数が重要なのです。そして1号が10号、50号、100号、500号と増えていった暁には叶えたい夢があります。
私の地元の江東区には富岡八幡宮という神社があり3年に一度本祭りが行われます。江戸3大祭りの一つで別名水かけ祭りとも言われています。全町会から50数騎の神輿が町を練り歩き沿道の人たちが神輿と担ぎ手に水をかけるのです。水の華とはまさしくこの事を言うのでしょう。真夏でありながら神輿が通り過ぎた後は道路一面が水浸しになります。一体一日でどれだけの水が撒かれるのでしょうか。世界には飲んだら死んでしまうかもしれない水を汲みに出かけた子供が途中猛獣に襲われ帰ってこず、嘆き悲しむ母親の姿をテレビで見た事があります。片方では思う存分好きなだけ水を掛け合い大騒ぎし、他方ではその水を求めて何の罪もない幼い子供が命を落とす。どうにかならないものかと思いますが、こんな理不尽が世界の現実なのです。私も本祭りの際には顧問先の軒先で水掛に参加しますが、水をかけながらどらえもんの「どこでもドア」が本当にあればいくらでも持って行ってあげられるのにと思ってしまいますが、叶うはずもない詮無い願いです。日本という豊かな国に生まれた事を感謝せずにはいられません。
10年程前でしょうかテレビをつけているとチャイルドスポンサーという団体の活動が紹介された映像が放映されていました。バングラディッシュの小学生高学年位の女の子が危険なものが数多く捨てられているゴミの山に粗末なサンダルで歩き回りお金になりそうな品物を物色し、それを市場で売ってその日の家族の食料を稼ぎ続ける毎日です。彼女には将来の夢や希望があるのでしょうか。おそらく毎日毎日を生き抜く事と家族を支える事で精一杯で夢や希望どころではないに違いありません。私の人生も30代前半までは荒れに荒れて暴風雨が吹きまくっていました。そんなどうしようもない自分が税理士という資格を知り「税理士になりたい!税理士になって社会のお役に立ちたい!」と税理士という資格と仕事に夢と希望を見出してそれに向かって歩き始めてから、今までのアゲインストの風が急にフォローの風に変わって現在を作ってきました。人にとって夢や希望を持つことは、人生を生き抜く為に必要不可欠の成分だと思っています。世界中にはそんな夢や希望を持つ事が出来ない子供たちが数多くいます。子供には何の罪もない。運動着なんてボロでもいい。運動靴なんて履いてなくてもいい。私は世界中の全ての子供達を頑張って努力すれば夢や希望が叶うフィールドのスタートラインに立たせてあげたいのです。ステーキ事業に成功しても琵琶湖に小石を投げ込むような事かもしれませんが、事業から稼得した利益をこの夢の実現の為に投じたいのです。努力したものと努力しなかったものに差がつくのは致し方ない事です。しかし死ぬ気で努力して頑張りたくてもそのフィールドに立つ事が出来ない子供たちが世界中には大勢いる。こんな不公平な事はありません。世界中からそんな不公平は無くさなくてはならないのです。
私が10年前に見た少女の動画です。
チャイルド・スポンサーになってください|ミナちゃんのストーリー
この動画をテレビで見た時にこの少女を助けてあげたいと思った。支援したい気持ちはあった。余裕もあった。でも動けなかった。この時何故動けなかったのだろう?それは10年以上たった今でもわからない。これが人間の性というものなのだろうか。ただこの時動けなかったことを今でもとても後悔している。10年以上前の動画です。きっとこの少女も今は成人し、もしかしたら結婚してお母さんになっているかもしれない。幸せになってくれている事を祈るばかりです。
筋肉貯金1号の店舗内には子供の好きそうな駄菓子がおいてあります。その横にチャイルドスポンサーのポスターと募金箱が置いてあります。どれだけ取ってもらってもかまわない。日本の子供たちに知って欲しいのです。自分たちがどれほど恵まれた環境に生まれてきたのかを。世界中には想像を絶する苦難に直面している自分と同じ子供たちがいることを。
最後に私の事務所の経営理念を紹介して筋肉貯金ストーリーの結びとしたい。
阿久津公一税理士事務所
経営理念「地域社会の土になれ」
私たちが目指すのは自分たちが大きな木になることではありません。私たちが目指すのは栄養分を豊富に含んだ土になることです。土になってそこに根を張り成長しようとする中小企業を根元から支え、成長するために必要な栄養を与え続ける存在になりたいのです。大志をもって事業に取組む中小企業経営者に正しい経営を伝道し、正しい方向に大きく成長させてあげたい。そして大きな成長を遂げた中小企業が自らの存する地域社会に感謝の念をもってより大きな潤いを施して欲しい。そして自らも志を同じくする仲間と共に皆が安心して暮らせる潤いのある地域社会の形成に寄与していきたい。これが私たち阿久津事務所の願いであり夢なのです。
阿久津公一税理士事務所所長
有限会社ワイエフ調査企画代表取締役
筋肉貯金1号 阿久津 公一